思い出しても腹が立つ。
よくそれで幼稚園の先生と言えたもんだ。
子供から落胆されるような存在なら、とっとと辞めてしまえ。
それは園庭での出来事。
いつものように、子供たちを大勢集めて
想いっきり走って遊んでいた。
ただの鬼ごっこなんだけど、めっちゃくちゃ盛り上がってて♪
私が本気で走って本気で遊んでいるのが子供たちにも伝わっているから、
子供たちも本気で楽しんでいたわけよ。
この先生面白い!ってな感じで。
遊びでも、叱るのでも、どんなものでも
本気ってのは、子供にストレートに伝わるからね。
逆に言えば、本気で接しないと子供の心には響かないし。
んで、本気で盛り上がって超楽しんでいたわけよ。
でも、それは私のクラスでも、私の学年の子でもなくて。
もちろん自分のクラスの子も、自分の学年の子もちゃんと見ているし
ちゃんと考えて遊んでいる。
ただ、その学年の先生が、
なかなか子供たちと本気になって走って遊ばないからさ。
先生達があんまり走らないから、クラスの枠もあんまり取っ払えていない。
クラスの枠。
これは、担任達が頑張らないと払えないもの。
同じクラスの仲間と仲良くなるのはもちろんなんだけど、
もう2学期後半とか、ましてや今のこの時期で
クラスの輪の中だけで遊んでいるのはあまりにも悲しいもの。
同じ学年の他のクラスの仲間たちとも、めいっぱい遊んで
交流を深めていきたいところなんです。
そのためには、まず担任が率先して走って遊ぶ。
そして、担任同士がお互いのクラスの子を引き連れて
「いーれーて!」と合体していく。
走ると楽しい、という基礎さえできていれば
合体すると楽しさが2倍になっていくんだよね。
担任はそれを理解した上で、
まずはクラスを盛り上げて、積極的に他のクラスとも合体していく。
そうすることで、クラスの枠、というのは取り払われていき
幅広い友達関係ができていくわけです。
で、話を戻すと、
その学年の先生の中で1人だけ、絶対に走らないやつがいるわけよ。
残りの先生は、走ってくれているんだけど、
そのA先生が走らないから、なかなか学年の輪が広がっていかない。
しかもそのA先生が学年の中で一番偉いもんだから、
他の先生もなかなか言えないんだろうね。
学年みんなで走って遊んでいるところは、殆ど見かけない。
それでは子供たちが可哀想なので、
今回私が本気になって走って本気で盛り上げたわけです。
子供たちには大ヒット!
本当にめちゃくちゃ盛り上げっていたの。
でも、学年の先生は誰1人として入ってきてくれない。
何をしているかと思えば、
A先生はず〜〜〜〜〜〜っと端っこの同じ場所でちまちま遊んでいる。
・・・何やってんだよ。本当に。
経つこと30分。
未だにA先生は同じ場所でちまちま遊んでいる。
これが理事長のお気に入りとは・・・ほとほと呆れる理事長の審美眼。
で、やっとこさA先生が
自分のクラスの子供たちだけ集めて、鬼ごっこをやりだした。
どうせやるなら、この盛り上がっている私達の中に入ってくればいいのに。
私が盛り上げているのが目に入っているくせに。
学年を盛り上げる責任はA先生にあるのに。
そんな想いを抱えつつも、
とりあえずは、動かない定位置から動いただけでもよしとしよう。
どうやら1回戦が終わったようだ。
チャンス。
「いーれーて!」
私が、この団体を引き連れてA先生の輪の中に入っていった。
ところが、ここで信じられない言葉を耳にする。
「えーーー・・・・」
は?
おい、お前。
今なんつった?
お前、この学年の一番偉い先生だよね?
たしか今月の学年の目標に
「クラスの枠を取り払い、いろんな友達と関わって遊ぶ」
って月案に書いてたよね?
なぜここで拒む。
なぜここで拒むんだ、お前は。
「えー・・・ゆり組さん、走るの速いからなぁ・・・」
おいおいおいおいおいおい。
年少の輪の中に、年長が入ろうとしているんであれば、
その台詞は頷けるよ。
同じ学年だろーーーーーーが!!!!!!!!
ゆり組さんが走るのは速いのは、
ゆり組の担任はいつも沢山走っているからだよ!
ゆり組担任は頑張っているもん!
A先生のクラスの子が走るのが遅いのは、
あなたがいっっっっっつも走らないで、
端っこでちまちま遊んでいるからでしょ!!!!!!!!!!!!!
ムカムカしながらも、
そろそろ自分の学年・クラスの子供たちの様子を見たかったので
「合体いいな〜!楽しそう〜〜♪」
と言いながら、私はその場を後にした。
A先生がいるんだ。
あとはA先生が合体した子供たちを盛り上げればいい。
それくらいは、学年主任としてやってくれ。
そう思った。
ところが、30秒と経たないうちに、
ゆり組他さっき私が盛り上げた軍団が私の所に戻ってきた。
え・・・?どうした・・?
合体して鬼ごっこをやっているはずでしょ?
「あれ?A先生と鬼ごっこしているじゃなかったの?」
子供に聞いてみる。
すると、またしても信じられない言葉が返っていた。
「ダメだって。」
な、な、なんと!!!!!!!!
信じられない!
あの状況で、その言葉!
とても教師とは思えない!!!
「●●するから、ダメだって言われた」
●●。それはA先生が30分以上同じ場所でちまちまやっていた遊び。
あれだけ動かずに楽する遊びをやっておいて、
またですか!?
やっと走ったと思ったら、たったの5分足らずで終了ですか!?
しかも、合体するチャンスをわざわざ断ってまでですか!?
なんで断るんですか!?
答えが1つ。
走りたくないから。
走ると疲れるから。
子供たちが断られてガッカリ。
子供いわく、いつもA先生は走らないと言う。
鬼ごっこに誘っても、いつも断るという。
そもそも教師から誘って盛り上げるべきものを、
子供から懇願されること自体が恥ずかしい。
ましてや断るなんて、言語道断。
しかも、それが、いつもだという。
子供を落胆させる教師。
子供を盛り上げられない教師。
走るのを嫌がる教師。
楽な遊びしかしない教師。
・・・・辞めちまえ!